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CMの仕事があった。朝10時、東京麻布十番に近い二の橋にあるスタジオに着いた。今日はクロマチックとブルースハープを持参するようにとインペグ屋(仲介業者)さんから指示があった。譜面は前日にFAXで貰っている。で、その小さなスタジオに入ると中国人の笙奏者の録音がさっき終わった後と聞かされた。笙のパターンとハーモニカのパターンがFM J−WAVEで放送されるのだそうだ。NTT DOCOMOが今日のクライアントである。作曲家の作ったオケに先ずはクロマチックハーモニカの録音をした。譜面どおり吹きはじめ、あとはそれを崩して吹き、その後アドリブを吹く指示がでた。作曲家の狙いはどうやらクロマチックの音色とブルースハープのバンプ奏法が欲しいというのが途中理解できたので、部分的にブルースハープを使用した。約1時間で録音は無事終了。デイパックと40本入りのハーモニカトランクを持って外へ出るとすっかり青空がひろがっていた。麻布十番の商店街で昼食をとり、天気が良いのでぶらぶらしてみようと散歩していたら、乳母車を押す上品なおばさんに声をかけられた。ふと見たら大阪時代の古い友人Tさんだった。ベビーシッターをしているとのこと。しばらく歩道で立ち話をしてしまった。また再会を願って別れ、ぶらぶらしていると六本木ヒルズに差し掛かったのでこのまま西麻布まで行ってみようと思い歩いてみた。 途中、ベンチがあったりで休憩しながら歩いていると、いつのまにかテレビ朝日があった場所にぼくは立っていた。この隣にCMの録音をするスタジオがあって90年頃よくここにやって来たのだ。そのころお世話になったCMの制作会社が西麻布にあることを思い出し、そこまで歩くことにした。デザイナーの山本耀司さんのパリコレの音楽を手掛けた会社でもある。今日はそこにあるスタジオでボブ・ディランの「風に吹かれて」の録音が行われていた。到着するとアーリータイムスの渡辺 勝君がディレクトしていて、ボーカルのダビングの作業に入っていた。いろんなフォーク系のシンガーが参加していて、今日はブレッドアンドバター、元ピピアンドコットの丸山けいこさんとよしだよしこちゃん、麻田浩さんたちが控えていた。僕の録りは後日だったので見学させてもらった。しかし、今日はなんという日だろう。これだけ懐かしいひとたちに会えるなんて。調子に乗って歩いた距離は4キロはあるか。
明くる日、起きたら肩に痛みが。デイパックとトランクさげててたからな。
でも気持ちの良い1日だった。