アリのひとりごと

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青森・CafeBar Atomuにて

昨日、青森に行ってatomuというライブハウスで演奏した。 古いビルの片隅にひっそりと看板があった。狭い階段を上がって行くと、薄暗いなかにランプがほんのり浮かび、天井は高く、とても広いスペースである。壁には額縁やアンティークなどが飾られ、ギターやピアノ、足踏みオルガン、チェロ、サックスなどが無造作に置かれている。今日は、西海くんと二人。
気がつくとお客さんがいっぱい集まっていた。東北のライブは初めてというのに・・・・。企画招聘してくれた出町さんに改めて感謝だ。木の床に木の壁なのか、音響がとても気持ちよかった。
そして、この空気感はまさしく東北のものだ。 窓のある客席に向かって演奏しているうちに、僕はある小説を思いだしていた。それはジョイスの「ダブリン市民」だ。
{ 彼女は窓辺に座り、夕暮れが通りをつつんでいくのを眺めていた。頭を窓のカーテンにもたせかけていると、ほこりっぽいカーテンの香りがした。彼女は疲れていた。}
とても静かな印象のお客さんだったが、曲が終わるとじんわりと熱い拍手が返ってくる。
僕はそれで十分満たされた気持ちになった。ライブ終了後何人かの方とお話ししたが、けっこう音楽に対してコアーな人が多い。 古い友人だがフォークシンガーの友部正人君がこの町の古本屋さんでライブをやったそうで、その書店の主人も来られていた。昔からちょくちょくと人のサポートで青森には来た事があって、ここは東北でも少し異端な場所だなと感じ、興味を持っていた。 前に来た時、空港の売店で「小館善四郎」という画家の特集雑誌を買い求めたことがあった。 静物画が多く、絵の中によく檸檬が登場するのが印象的でしばらくよく眺めていた。しかし、いつのまにかその雑誌はどこかへいってしまって見つからなかった。小館さんの名前すら忘れてしまっていた。 今回の旅で先の出町さんに檸檬の画家のことを告げたら、即「それ小館さんでしょ」と青森弁で返って来た。 出町さんはおまけに1990年発行のその雑誌をどこかから見つけてくれ、なんとプレゼントしてくれた。 今、10何年ぶりにその雑誌を観ている。たった一日という勿体ない青森への旅だったが、むかしこの地で感じた不思議な感覚が、今小館善四郎の絵を通して、又ああそうそう、ここはモダンなところ、洗練された町なんや、とひとりでなんか分からんけど相づちを打っている。 出町さん、ありがとう。 今度はゆっくり堪能するぞ。


ari 投稿日 : 2006年04月22日 18:11

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